―独立してから大変だったことは？

一番印象に残っているのは３．１１の東日本大震災の時です。茨城県南にある弊社の近隣でも被害が多く、工事依頼が殺到しました。この時は他県からも応援を呼びましたが、対応しきれませんでした。
屋根工事は手間をかけなければ多くの棟数をこなすことができます。対応しきれない依頼についてどうするのか社内で話し合った際に『工事を一つでも多くこなすために手間をあまりかけずに施工すべき』という意見もありました。ですが、手間をかけられなかった屋根の仕上がりはそれなりで、かけた屋根とは差が出てしまいます。独立のきっかけとなった『ひと手間かけて更に良い屋根をつくりたい』という気持ちに反してしまうので、自分の中で葛藤といいますか、かなり悩みました。

―結局どちらを選んだのですか？

一棟一棟手間をかけて丁寧に施工する方を選びました。やはり会社の理念に反してしまうのと、自然災害に抗うのは難しいことですが、崩れた屋根を見ると、どうにかして防げなかったのかとか色々考えてしまって…。
この時の決断は今でも間違ってなかったと思っています。結果として社員たちのモチベーションにもつながり、さらに技術は向上していきました。
ある日震災前に当社が施工した屋根がどうなったか気になりチェックしていったところ、当社が施工した屋根の棟は崩れていませんでした。やはり手間をかけても質の高い仕事をすることが良いのだと自信がつきましたね。

―ありがとうございます。最後にひと言お願いします。

ここまで読んでくださりありがとうございます。㈱屋根屋はいままで積み上げてきたものを大切にしつつも、常に挑戦してより良いものをつくろうと精進する会社です。
今後更なる事業の拡大を目指おり、長いスパンで一緒に会社をつくり上げてくれる仲間を募集しています。私たちと更に良いものをつくっていきましょう！

代表取締役社長染谷　陽介